茎の張りで上向きの勢いを見せる
作者/三世家元 角田一忠
花材/鉄線
花器/白釉長瓶
花型/折り入れ
鉄線は名前の由来となった鉄のようにかたい茎がはりのある振りを見せますが、蔓性のために上へ向かって長く伸ばすのは限界があります。他の花材と取り合わせる場合はそれにからませたり、もたせかければ高い位置に花を見せることもできますが、一種でいける場合は、丈の高い花器や掛け花器、釣り花器を使って垂れなびく姿をいかすのが常套とされてきました。ここでも花器に細長い花瓶を使いましたが、茎を短めに扱って緊張感をもたせ、垂れなびく風情より上へ向かう勢いを強調していけました。