細やかな葉の茂りを賞美する
作者/三世家元 角田一忠
花材/夏はぜ、山百合、ききょう
花器/青釉長瓶
花型/折り入れ
夏はぜは若葉のころから葉が色づくころまで長期にわたって使用できる重宝な花材です。人目を引くようなきわ立った特徴はありませんが、枝振りに雅味があり、細やかな葉が茂る穏やかな姿、夏草とも秋草ともよく調和し、主材としても配材としても利用できます。青い実がついた夏はぜを、ゆるやかに湾曲するような枝振りを生かして挿しましたが、葉の透かし具合いを加減して、茂りに疎密の変化をつけることが大切です。青葉に映すように大輪の山百合で足もとを引き締め、ききょうを彩りにあしらってまとめました。