万年青十三枚
作者/三世家元 角田一忠
花材/万年青
花器/銅製木瓜形水盤
万年青は、花名の文字が示すように常緑のつややかな葉の美しい葉もの花材で、冬に赤熟する赤いつぶらな実のかたまりとの対照に大きな見どころがあります。新葉は葉株の内側に生じますが、それにともなって外側の古葉が枯れ落ちます。このようにして葉の緑が永続して保たれるので、万年青は家族繁栄の象徴と考えられて、婚礼の祝いをはじめとするいろいろな祝い花に用いられてきました。新年を祝う床飾りにも用いられます。万年青の葉は、その出生と特徴から、霜除け葉、地摺り葉、土葉などといういろいろな名称で呼ばれます。それら大小の葉で真、体、留その他の葉株をつくり、株の外側に実を使います。