紫と赤のマッスの間に緑をはさむ
作者/三世家元 角田一忠
花材/紫苑、小菊
花器/白、黒釉変形水盤
花型/造形技法
紫苑(しおん)は高々と茎を直立させ、その上部に薄紫の花を群れ咲かせます。根際からは、ざわざわと粗い質感の大きな葉を出しますが、その葉を葉組みして生花によくいけられる花材です。ここでは、大葉を使わずに花の大きなマッスを高い位置に形づくり、モダンな感覚に構成しました。立ち上がる茎の線をよく見せるように扱い、中間部に小菊のマッスを彩りに入れましたが、紫苑の花の紫と小菊の赤の間に、紫苑の葉の緑をはさみこむ感じにして全体の色調を整えています。